「クソ兄貴!帰ったらぶん殴ったるかんなー!!」 「雄輝、あたしらも遅刻すんで」 「一時間目、なんやったっけ?」 「数学」 「サボらへん?」 「……えぇよ」 心なしか、菜々の顔が赤くなった気がした。 「さっ!行くで」 「あいあいさー」 菜々と二人乗りの自転車は、学校近くの川原に着いた。