「菜々、着替えるから……、」


「ほいほーい。玄関で待ってるわ」


菜々は俺の言葉を遮って言い、自分の家に戻った。





俺は速効で着替えると家を飛び出した。



「――菜々ちゃんは、その長さでポニーテルが似合ってると思うで」


「ほんま!? えぇこと言うてくれるやん!」


家の前で談笑する、兄貴と菜々。



「あっ、雄輝!」


「菜々、乗れ」


俺は止めてある、チャリンコを指差した。


「嘘やん!雄輝が乗せてくれるとか、雨降るんちゃうんー」


…失礼なこと言うやっちゃな。