俺は菜々の正面に立った。



「これ……」


「おっ!ありがとう!」



差し出された、ピンクのラッピングの中身はハート形のチョコやった。



……ハート形?



兄貴は、確かハート形ないってゆうてたはず……。



「あんな、雄輝」


「うん?」


「あたしな………、」


「うん」


「髪切った」


そう言い、マフラーをはずす菜々の髪はショートカットになっていた。


「似合ってる。…なんで?」





「好きな人に、気に入ってもらいたいから」





………え………