ちょっと不思議に思って
立ったまま考えてたら、


「ねぇー」


催促される;


「はいはいっ;」


短くキスをする。


「また時間あいたら来るから」

「うん。
 ムリしないでね?」


柚希の優しさに
思わず笑みがこぼれた。



結局昼休憩もままならず、
気づけば夕方。


「今日寒いから患者多いなぁー」


半そでのまま外に出て、
寒さに震えながら
救急車の到着を待つ。


「うわ、雪?初雪じゃん。
 そりゃ寒いわけだ」

「今夜冷えるって
 言ってたもんなー」


予定時間になっても
なかなか来ない救急車に、
みんな中へ引き返してる。

結局残ったのは研修医3人。

そういう役回りなんすよね;


「さっみぃー!」

「お前っ
 冷たい手で触んなっつの!!」

「わーっ;バカ!
 こっち来んな!」


寒空の下、
男3人戯れてます;;

やっと見えた赤いランプ。

到着した患者さんは
ケロっとしていて、
そそくさとスタッフは散っていく。