あれから、

いつの間にかそのまま
眠ってしまってた。



「…ん…」

「…おはよ」


顔をあげると柚希。

指にオレの髪をからめて
静かに遊んでる。


「律…髪の毛伸びたねぇ?」

「切った方がいい?」

「うーん、もう少しだけ。
 患者さん達から
 チャラいお医者さんって
 思われたら困るでしょ?」


切に行く時間がなくって
ほぼ半年放置な頭;


「いっそ坊主にしよっかな」

「えーっ;やだやだっ!
 この猫っ毛が好きなのにぃ」

「冗談だっつのw」


痛みが取れたのか、
昨日より全然楽そうで、
笑ったりできてる柚希にほっとする。


「あー…もうこんな時間かよ。
 朝のカンファの準備行かないと。」


イスから立ち上がろうとすると、
柚希がオレの腕をひく。


「まって」

「なに?」

「…行ってきますのチューは?」


そんなの今まで
言ったことなかったのに。