「だからっ…蓮くん、女の人お金で…」

「まてまてまて!!」


蓮くんはあたしをグイッと起こす。


「メイは犬だ!」


…え?


「友達んちの犬!…明日見に行くんだ」

「犬?」

「そう。犬を抱っこしに行くの。」


蓮くんは大きなため息をする。


「なんだ、よかった…」

「え?」

「俺、愛美を苦しめてたのかと思った…」


蓮くん…


「ごめんね…勘違いして…」

「ほんと、焦った…」


蓮くんは自分の髪をぐしゃぐしゃと

かき乱す。