「ゆずちゃんおはよ」

『おは よ…』


挨拶されるから
返すだけ。

相当 愛想のわるい 私。



やってる事が
低レベルで イヤ。


高校生で
折り紙って…
何?



何もやる気なんか
なくて
車椅子から
外を眺める。



「ゆずちゃんは
おりがみ
しない のー?」


そう 尋ねてくるのは
自閉症の 女の子。


『うん。
しない。』


差別はいけない。
って 分かってても
私とは ちがう。って
思ってしまう。





私…最低。





「柚夏ちゃんは
折り紙
しないんだって」

女の子に
先生が 教える。

「なんでー?」

「ちょっと
疲れちゃったのよ。」

「へー。

…ゆずちゃん、
足と手、
動かないもんねー。」

『……。』


最後の台詞を
聞いてなかった
振りをして
車椅子で
別のところへ行く。