一階にある
教室を 出て、
昇降口に 行くと
優樹にぃと
剣斗にぃが
待っていた。


『……帰ろ?』

私が
そう 言うと
優樹にぃは
相槌をうち
車椅子を 押してくれた。





校舎を出て
グランドに 差し掛かる。



部活の時間に
なると
掛け声とかで
すごく うるさいのに
今は
静まりかえってて。


余計に
悲しみが 膨らむ。



門を 出るまでは
泣かないって
決めたんだから。





泣いちゃダメ。