『佑。
部活、頑張ってね。』

「なんだよ。急に。」

『だって。
もう サッカーしてる
姿、見れないじゃん。
学校、変わるから。』

「バーカ。

病院の 中庭で
見ようと思えば
見れるだろ?

てか
柚夏は
見てるだけで
つまんなくね?」

『そんなこと
ないよ!

だって
佑のサッカーしてる姿、
カッコイイもん。』

「サンキュッ。」

『明日、学校に
挨拶しに行く。

それで
あの学校とは
お別れ。

寂しいな…

養護学校に
入学するとさ
失礼だけど
自分も
障害者なんだって
証明 される
みたいで
嫌なんだ。』


「行くか、
迷ってるって事?」

『うん。

高校は 義務教育
じゃないから。』

「そっか。」

『うん。』

障害者。
認めたくなくて。

私は
健常者だ。って
思いたくて。


でも
病院の ロビーとかに
行くと
お年寄りなのに
私に 椅子を
譲ってくれたり。

《可哀相ね》
って 言われたり。



向き合いたくないんだ。
事実に。

現実逃避
してたくない
けど

これだけは
目を 背けちゃって
向き合えない。

弱い私。

いつか
変えられるのかな。