そのあと
しばらく 海の夜風に
あたってから
車に戻り、
病院への帰路につく。


『ねぇー。
来年も また来ようね。
三人で!』

柚夏が
後部座席から
話しかける。

「そうだな。」

そう 返事をした。

三人で
来ような。
絶対に。



父さん。母さん。

一生懸命に
今を生きる 柚夏を
もう少し、
見守ってやって。

来年も再来年も
ずっと
父さん達の
墓参りは
三人で 行きたい。


なぁ。柚夏。

俺達は
いつまで
一緒に過ごせるん
だろうな。




俺達をのこして
逝ったりすんなよ。

離れないで
ずっと 隣で
笑って 生きて。

どんな 姿でも
いいから。

笑って 生きて。