【光芽Side】
「瑠唯。
もうやめよう。」
「イヤ!だって、こいつのせいで、こいつの父親のせいで私は生まれた!」
俺ははじめ、意味が理解出来なかった。
「あんたの父親は、他の女性を愛していた。
だから紫さんはお父さんと出会い、恋をした・・・
寂しさを埋めるため」
瑠唯は俺を睨んだ。
「そして・・・私達を身ごもった」
「・・・。」
「あんたの父親は言った!生むなら産めと!そのかわり、お前はこの家を出て行け!そして・・・俺はマルコを愛すると・・・」
俺は黙って聞いていた。
「母さんは俺を愛そうとしていたのか・・・」
「そう。でも素直に愛せなかった・・・だって旦那が・・・あなたも愛してなく・・・妻も愛していない・・・素直に・・・愛せるわけがない!」