「結衣!何でここにいるんだ」


待ってよ。

何で怒られないといけないのよ!


私は、私は・・・


「帰るんだ結衣!
それに荷物はまとめたのか?」


「・・・うるさい」


「!?」


「うるさいって言ってるでしょう!?
分かってるわよ!分かってる!
どうせっ!子供だからって馬鹿にしてたんでしょう!?」


もう分かってるのに!

分かってる事を言わないで!


「結衣!」


「もういいです。
もういいですから!!」


私は走った。


道もしらない、言葉も知らないニューヨークを私は走った。