「帰るのよ。
今すぐに帰るの!!」


謎の男の横を通り過ぎる。


ーバッシッ

「いたっ!」


腕を掴まれていた。


「冬芽様はしばらく帰れない。
その間、俺とデートしよう?」


「何で知ってるの?」


「俺は・・・
双山流矢(そうやまるや)」


「ルヤ?」


「流れるに矢で流矢」

流矢はきっと私と同じくらい。


「そう。分かった。
ニューヨークがよく分からないの。案内してくれると嬉しい」


・・・。


流矢は私の手をとった。


「マンハッタン行こう!夜景が綺麗なんだ。」


「私は・・・皇・・・」


婚姻届はビリビリになったんだっけ?


「私は、長谷野結衣」


「分かった。」