「肉まん??肉まんで何するの?」

何するの?…コイツ頭おかしくね?

「肉まんを喰うの。だからお礼に肉まんおごって。」
中西の表情が笑顔に変わった。

「稲森くん、肉まん好きなんだ(笑)」

「まぁ。」

だから何?って感じ。
早くおごってもらって家に帰りたいんだけど。

「ごめんね、お金持ってないんだ。」

泣きそうな顔で言ってきた。こんな可愛いやつ学校にいたっけ?

「お金持ってないのに家出したのかよ。」

「…うん。」

困った。こんな少女を一人にしたらまた変な男に襲われるだろ。

「肉まん好き?」

「え…?」