「とにかく、歩、アイス食べよう!な?」
「アイス屋さん来てないもん」
「水族館戻ろう」
「や」
「歩」
「や!」
私は頑なにそこを動かなかった。
秀くんのため息が聞こえる。
「歩、俺のこと嫌になったんなら、
歩の、好きにしていいから」
すっと血の気が引いた。
それってどういう意味?
何でよ。
私が秀くんのこと嫌いになるわけないのに。
むしろ大好きすぎて、こんなに苦しんでるのに。
秀くんのバカ。
気持ちが伝わらないことが悲しくて、余計に涙が溢れてきた。
“あいつ結構ナイーブだからさ。優しくしてやって”
ああ、もう~~~、
私、最低~~~!