「…ごめん」

「もおーーっ!!謝んないでよ!!」

「じゃあどうれすばいいんだよ」


秀くんがちょっと投げやりに言った。


「知らないよ!草原に帰れっ、バカっ!」

「そっ、草原ってなぁ…」


最悪、最悪、最悪!

私、最悪!


秀くん困ってる。

私は体育座りをして、下を向いて顔をすっぽり隠してしまった。


それでも分かる。

秀くんが困ってる顔。


「歩、俺、こういう時どうしていいか分かんなくてさ。ごめ…」


秀くんはそう言い掛けて、

ちょっと明るい声に仕切りなおした。