「う、うん」
すると秀くんがすっと腕を伸ばした。
そして、口をちょっともごもごさせて、ちょいちょいと腕を動かした。
えっこれは…、
お借りしていいんでしょうか。
腕まくら。
ちょっと照れくさかったけど、
私はえいっと秀くんの腕に頭を乗せて寝そべった。
秀くんもちょっと照れくさかったのか、鼻をくしっとかいて、空を仰いだ。
私も同じように真上に広がる大空を見上げた。
青い青い空。
どこまでも広がる空。
「すごい。空が青いね」
「うん」
「雲が白いね」
「ははっ、小学生の硬筆のお手本みたいだな」
「ど、どうせボキャブラリーありませんよー」
秀くんは声を出して笑ってる。
ああ何だろう。
この心地よさは。気持ちがいい。
思わず瞼が閉じてしまう。
ずっとこうしていたいなぁ……――。