−−4年前、
それは私が小学校3年生の春の時のこと。
幼稚園の頃から無意識に来ていた場所に
今日もまた、行こうとしていた。
キーンコーンカーンコーン…
下校のチャイムが学校中に響き渡り
私は一足先に教室を後にした。
ウキウキ心を弾ませながら、小走りで
あの場所へと向かう。
あの場所とは…
「………着いたぁ!」
そう…
「また来たよ!桜の木さん。」
広々な野原のど真ん中に堂々と立っている、
この桜の木のことである。
でも、桜の木の前に
一番会いたかったと思う人がいる。
「あの男の子…今日は来るかなぁ。」
最近この桜の木で偶然出会った男の子。
私と同じ、学校帰りにここに来てるらしい。
初めてあった時に、私はその男の子に
一目惚れとゆうものをしてしまった。
それからとゆうもの、
今まで桜の木目当てで来ていたのに
いつの間にか、その男の子目当てで
来てしまっている。
ごめんね、桜の木さん。