「ただいま~。」 「お疲れ様です。」 色白の顔が少し赤みを乗せていた。 いつも思う。 この人は誰もいない部屋にも『ただいま』と言うのか、と。 ドカッとソファーに座り込む彼に、水を渡す。 「ありがとう。」 久し振りに見たような気がした、子供のような笑顔。 それを一気に飲み干し、腕時計を見た。 「ねぇ、屋上、行かない??」