「…み、み~なみ。」

「はいっ!」

座っていても見上げなければならないほど、背が高い。

「ごめんなさい、何でした?」

「そろそろ帰ろうか。
送るよ。」

タクシーで家まで送ってくれると言う。

店で出て、すぐにタクシーを拾い2人で乗り込んだ。

軽く酔った体は少し熱い。

「野口先輩こそ、彼女とか大丈夫でした?」

長い足をなんとか収め、狭そうにする姿が笑えた。

「あぁ、俺もまだ独り。」

意外だった。

高校の時は、めちゃめちゃモテてたのに。

「そうなんですか?!」

「まあね。自信満々に答えるトコじゃないけど。」

肩をすくめる。