頭を掻きながら、また笑う。
ああ、ホントに変わってないなぁ。
なんていうか、整った顔立ちも穏やかな笑い方も。
高校の時は凄く人気があった。
地元で強豪と呼ばれるバレー部のキャプテン、という事もあったが、丸刈りに甘いマスクも女の子達の心をくすぐっていた。
「お知り合いだったんですか??」
私達の顔を交互に見比べ、一番驚いているのは林さんだった。
「ん、高校の後輩なんだ。」
「え~そうなんですか!!」
「林さんの会社にいたんだね。」
二人の会話は弾む。
「美波、美人だから人気あるだろう。」
「はい、競争率高いですよ。」
もう林さんたら、さすが営業。
お世辞も上手なんだから。