そこでやっと、ここの人と思われる男性が登場し、林さんと話し始めた。

顔は分からないけど、背が高い人だなぁ。

背中しか見えない二人の後ろ姿をぼんやり眺めていた。

「金沢さん、ありがとう!!これで大丈夫だよ!!
ホント助かったよ!!」

さっきと同じようなセリフを林さんは繰り返す。

これで本日の業務終了!!

「では私はこれで失礼します。」

と、頭を下げた時、

「金…沢…?」

林さんではない声が聞こえた。

「…??」

顔を上げると林さんの隣りで、その人が目を見開いていた。

あれ…??

「金沢…美波だよね?!」

えっ??