…光くんは、あたしの小学校からの友達だった。

実際、光くんを好きだった。

優しくて、かっこよくて、王子様だった。

強情なあたしにイヤな顔1つしないで接してくれた男の子なんていなかった。

だけど、光くんだけは違った。

こんなあたしを受け入れてくれたから。

でも、光くんのお姫様は、ちいだった。

ちいも小学校からの幼なじみ。

ちいは、おっとりしていて、優しくて王子様な光くんとお似合いすぎる程だった。

あたしの入る隙間なんて、最初から無かったんだよ。