「は?笹田って呼ばれたからあんたのとこにいるんでしょ?ボーっとしてたの?」

チッ何だよこの強情女。

「いや…下の名前」

「教えない。呼ばせたくないから」

コイツ…悪魔だ。

「僕、宮本優真です」

「知っているし。もう用がないなら話しかけて来ないで」

…。

負けた。

やっぱりうじうじした男演じるってツラいな。

「ん」

指さした先に、職員室が見えた。