やっと唇を離すと、


「一方通行の思いだけでつきあえるんなら、俺とつきあったっていいだろ」


いつもと違う藤本くんに、翔太はビックリしてる。



「それに…ルックスだけなら俺も負けてないけど?これでも過去100人以上にはコクられてるから」


え…!?100人以上!?


でも確かにカッコいい。

「まず、花恋とのキスを取り消せ」


…そうだよ。キス、したんだ。


「む〜り!花恋ちゃんの唇、柔らかくてよかったなぁ〜」


ダメだ。藤本くん、ふざけてる。

「じゃあ口についたグロスとれよ」


藤本くんは舌でグロスをとった。…というか、舐めた。


「またキスしてるみたいだ」


「キモイ」


翔太は完全に呆れ顔。


「またしたくなっちゃった、ちゅー♪」

「じゃあ俺とする?」


「オンナノコとだけする」


「お前軽いな」

「そーかもな、お前みたいに」


「は?」


「花恋ちゃんとつきあう前にちゅーしたんだって?しかも初チュー」


“初チュー”!?なんかエロい…。


「いーだろ別に」


「じゃあ俺だってい〜だろ?」


「…今回だけな」


「やだー!またちゅうしたい」

「今度したら…」


「上原はアイサツするだろ?」


「…するけど?」