「や…そこまでは…」


「ううん、ごめん。知らない男にいきなり近づかれたら困るよね」


「そんな…」


「お詫びにジュース奢らせてください!」


って、あれ?

間違えた?


でも、いつのまにか皆川凜は笑顔を浮かべていた。


「あはは、いいよ」


“いいよ”と言った皆川の声はさっきよりも優しく、穏やかだった。