―パシッ!


痛みが頬をつたう


私は叩かれた頬に手を当てる


「……ルナ……」



「…一度くらい
殴らせなさいよね…
……あたしは応援なんて
出来ないから……」



そう言って
涙を流すルナ



「行くなら早く行きなさい
魔女はもっと深海の
一番大きな洞穴に
住んでる。そう聞いた

行ったら絶対に分かる
何も寄せ付けない
ようなところだから」



「…分かった…
ありがと「いいからっ!!」



「早く行きなさいよっ!」



ルナ。ありがとう。
心の中で何度もそう言った



「ぁっ!リース、」



「何?」



ルナは自分の右頬に手を当てて



「それ!
リースのこと
好きだって言ってた
男の代わりに殴ったんだからね!」



ニカッと笑いながら
言ってくれた



「ルナ!!頼みがあるの!!
…おばあちゃんに
`大好き。ありがとう'って
伝えてほしい!!



それから!!ルナ!!
この海に負けないぐらいの
綺麗な青い髪で
元気で活発で噂好きなルナは

私の自慢の友達よ!」


そう言ったら
ルナは照れながら
笑ってくれた



「分かった…!」



ルナと私は
それぞれ逆方向に
泳いでいった