“俺のものに触るな”
といっているようだった
「――――ッ!!!」
「梶さん、あの、」
「藤宮」
桜田は彼と彼女の間に入った
「用はすんだし、帰ろう」
「え…でも、」
いつもは素直な彼女が渋った様子をみせた
彼の前だからと思うと桜田は無性に腹が立った
「帰るぞ!!早くしろ!!!」
そんな強い口調の桜田は初めてで
彼女はとまどった
「え、あ、はいっ」
彼女は仕方なく先をゆく桜田を追いかける
「ルカさん!!」
彼女は立ち止まり振り返った
「今度、また、あの肉じゃがが食べたいです」
つまりは、今夜のリクエスト
「お願いしますね」
その言葉はもっと桜田のイライラを増させたのは
言うまでもなかった