「これ、教えてあげる。だから、キスして」
彼は目を閉じた
「サクちゃん、解けるの?」
「ナメんな。理系は得意分野でーす」
保険医をやってる彼は勿論、理系の大学を出ている
「そんなことしなくても、いつでもするのにぃ」
彼女は照れながら彼に軽いキスをした
彼の教えはとてもわかりやすかった
「サクちゃん、すごいっ!超わかりやすい!」
彼女が興奮していると彼は優しく笑った
「ルカの性格わかってるから、だよ」
意外な回答に彼女は顔を真っ赤にした
「…ねぇ、ルカ」
「なぁに?」
彼はとても真剣な目をしていた
「今度、数学でわかんないとこあったら…俺にきいて」
まっすぐな目で
「わかった…」
彼女は笑って返事した
「ねぇサクちゃん、もしかして…ヤキモチ?」