そうして島津さんはまた部屋に戻り、
俺とアンナはリビングで待機している。

「アンナ、君はやっぱり凄いね!
 君の忍耐力に、俺は完敗だよ。
 とてもご主人様が好きなんだね?
 ……ああ、俺は一体どうすれば。
 どうすれば島津さんを越えれるんだ!

 でもよく考えてみれば、
 俺が好きな君は、
 島津さんの事が好きな君なんだよね!
 全部含めて好きなんだ!
 ナンバーワンじゃなくてもいいさ!
 そうだよね、アンナ。
 俺は君のオンリー?」

「ワン!」

「ありがとうアンナ!」


そんな俺と彼女のやりとりを
お兄さんは微笑ましい物を見る目で見てた


「あれ、それ何?」

お兄さんは俺の手元にある物に目を止めた

「これですか?首輪ですよ」

アンナとお揃いのね!

「へー、アンナにつけるの?」

「いえ、俺用です」

そう答えると、彼はえ?と聞き返した。

「俺が付けるんです」

「へー……何でまた首輪なんて……」

「アンナとお揃いだからです!」

ほら!と見せると、
アンナの物と見比べて、納得した。

「なるほどね……そういやアイツ
 お土産にTシャツ買ってたしねー
 本当に君、すごいアンナ好きだよね」

(笑)がつくような感じで言われる。
若干嘲笑気味。

「はい、大好きです!」

でもぜんっぜん気にならない!
何故ならそんなの気に止まらない程に
俺は彼女を愛してるからさ!