【4.彼女とお揃いの○○】


「やあ、アンナ!
 今日の調子はどうだい?
 俺はね、今日はね、
 少し苦しいんだよ。

 何故なら、君に会えない間に
 想いが膨らんで暴発しそうだからさ!」

「そんな貴方に朗報です。
 お揃いプレゼント、ありますよ」

アンナの横に立っていた
島津さんがニコニコと言った。


「マジですか?!」

「あ、今日は反応早いですね。
 いっつも最初は無視するのに」

「別に無視をしている訳じゃないです!
 アンナが俺のすべてを支配しているから
 他の事は有象無象に見えて、
 仕方が無いんです……!

 ああ、君は本当に罪な人だ……」

「……どう見ても犬ですけどね」

「そんなの、どうでもいい事でしょう?!

 アンナさえいれば、俺は生きていけるよ!
 君が俺の総てだ!他には何も要らない!」


「おい、要らないのか?」

島津さんが、紙袋を見せびらかす。

「欲しいです!」