ゴロゴロと五月蝿い雷の音。


ただ広いだけの殺風景の部屋が、激しい稲妻によって一瞬照らされる。


「うにゃ…」


怖いよ……

恐怖心が募っていく中、布団にうずくまって耳をふさいでみても…


「………っ!!!」


雷の大きな音は増す一方だ。


自分がしてることも無意味に思えてくる。


目をつぶると……

頭の中をぐるぐる支配しはじめたのは、寒い冬にはいらない怖い話。


執事の要に話してもらった怖い話。


話してもらったのは、真夏のときだったんだけど…

なんで思い出しちゃったんだろう。