「なら良かったです」



虎太郎は、嬉しそうに笑う。

キュンっと胸の奥が締め付けられた気がした。


虎太郎の笑顔が……

なんだかカッコよく見えてしまって。


ドキドキした。



きつく繋がれたままの手。


もしかして、一晩中握ってくれったのかな?



右手から、伝わってくる温かさは…

虎太郎の優しさと比例しているような気がした。



そして、

心の中に何か芽生えた気がした。



でも、まずは……



「虎太郎、ありがと」





>>Fin*