うつむいていると、自分の着ていたジャケットを脱ぎ私に被せてくれた。


そして、




「痛かっただろ」




そう言って優しく頬を撫でた。



“痛かっただろ”



私はこの一言でなぜだかわからないが泣いてしまった。


痛かった。
苦しかった。
つらかった。



一度も…誰にも言えなかった心の叫びを本城くんはわかってくれた。