ここは、ニューヨーク。
この町に新入りの二人の男がやって来た。彼らは双子の兄弟で、上がエリックで下がクリス。二十歳である。



「エリック、カフェまでどのくらいなんだよ?そんなすげぇかかる場所じゃなかっただろ」
「まだかかるそんなに早く行きたいなら、さっき車で行こうって言った時どうして止めたんだよ」



もう既に1時間半経過。イライラが限界に達して、口ケンカが始まる。ケンカに夢中になってると、曲がり角で1人の女性とエリックがぶつかった。



「うわっ」 「きゃっ」



お互いはじきとばされる。


「ごめんなさい」



2人の声が重なり、笑いがこぼれた。



「大丈夫?俺はエリック。こっちは双子の弟のクリス。よろしく」



と、女性に手を貸し起こす。



「ありがとう。私はルーシー。エリックとクリス2人共よろしくね」
「そういえばそんなに急いで何かあった?ぶつかった時すごい勢いだったからさ。」



ルーシーの表情が明るかったのが曇っていく・・・



「どうした?」



「実は、さっき強盗事件が起きたの。もう解決したんだけどね。そのお店に妹がいて人質に・・・。今警察で保護されて、事情聴取受けてるの。」
「妹ちゃん怖かっただろうなあ。」
「ルーシー、君も大丈夫?ついて行こうか?その方が少しは妹さんを落ち着いて迎えられるだろう。妹さんとルーシーの為にも。」
「でも・・・」
「いいから甘えとけって」「・・・ありがとう。でも、すぐ目の前よ。」



目の前を見て驚く2人。



「嘘だろ」「いつのまに」


中から1人の女性が沈んだ顔をして出てくる。ルーシーが呼びかける。



「レイン」



レインと呼ばれた女性は、3人の方を見ると、涙を流し、ルーシーの方へ走ってきた。ルーシーは妹を抱き締めた。



「頑張ったわね、レイン。もう大丈夫よ。」
「・・・お姉ちゃん。」



これが4人の出会いだった。