今日は仕事や予定がなかったので、部活に行くことにした。
『こんにちわー』
秋「…やっと来たと思ったら入部して何日目だ、あぁ?」
『僕にも予定があるもので。
すいませーん』
秋「俺達はテメェに聞きたいことが山ほどあるんだ」
ドアを開けたら、部室の真ん中にあるソファや椅子に座っているサッカー部のメンバー。
今日も何故か花恋はいなかった。
『そうですか。ですが、僕には全くと言って良いほど貴方達に話すことはないですよ』
てきぱきと話しながら、部室の中で着替え始める僕。
制服の下に体操服を着ているから、皆の前で着替えても平気だ。
秋「…椎名。
由姫菜…、由姫菜は…
元気、か?」
小さく息を吐く音が聞こえる。
僕は一度動きを止め、そして動きだし、体操服の上にジャージを着る。
実「おい!人の質問に答えろよ…ッ!
由姫菜は、由姫菜はどうなんだよ!」
『………今さらどの面下げてその言葉を発する?』
実「ッ!!」
『ここで僕が由姫菜は元気だと言えば良いんですか?
貴方達には今更関係ないでしょう』
東「関係無くなんか…ッ、俺達は…!」
『仲間…、そう言いたいんですか?
よくもそんな台詞を軽々しく口から出せますね?
由姫菜をあっさりと捨てて壊したくせに。
その言葉が今、由姫菜をどれ程苦しめてるかわかりますか?
今の由姫菜にはそんなの足枷にしかならない、
"邪魔なもの"なんですよ。
貴方達が考えている程、由姫菜の状況は軽いものじゃない』
それだけ吐き出し僕は部室を出た。
.