次の日。
教室に入るといつもどおり女子が僕にこびてくる。
だがいつもと違うのは、多奈川優子が肩を少し震わせながら自分の席で丸くなっていることだ。
『ねえ』
女1「はいっ!」
『今日は教室の雰囲気があんまり良くないね?
どうしたの?』
女1「…実は」
女子達は事細かに僕に説明してくれた。
なんでも、花恋が優子をハブるように命令したらしい。
花恋が何故ここまで影響力を持っているのかというと。
『なんでみんな吉澤さんのゆうこと聞くの?』
女2「…花恋はこの学校の女子の中で一番大きな会社の一人娘なんです…。
だから、私達はお父様の会社のために花恋の言うことを聞く他ないんです」
そう。
うちの会社には負けるが、花恋の会社もそこそこ大きな会社だ。
かわいそうな優子。僕みたいな2人目…いや、実質的には2人じゃないかもしれないが被害者だ。
『そう…僕のせいかな…』
女3「え?」
『僕が昨日、メイクとかしたから…』
女1「し、椎名君のせいじゃないわよ!!」
女2「そうよ!花恋はもとから優子のこと煙たがってたし!!」
女3「だから気にしないで!」
『…ありがとう』
微笑をささげると、三人ぐみの女はキャーといいながら赤くなった。
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