東「なぜそんなに、死にこだわるんだ…!!」
大樹が叫ぶ。由姫菜はまたふわりと微笑んだ。
由『私のことをみんなに忘れてもらわないため』
彼女の笑みはもう誰も幸せにできなそうだった。
由『人はどうすれば心の中に一生残るのか考えたの。
"家族"には今からなれない
"恋人"は全員とはなれない
"思い出"それなら、なれる
でも、思い出と言ってもただの思い出じゃあないわ?
"自分のせいで死んでしまった人"
それは罪悪感と共に一生その人の心に残る。
…フフッ、最期の復讐…かしら?』
その笑顔は狂気に満ちていた。
その場から動けなかったのは、由姫菜の雰囲気だったからかもしれない。
.