『《皆の笑顔が好きだったのに…
貴方は…ッいや、私は!!!!
何もかもを奪ってしまった!!!!!》』
それだけ叫ぶと、その体はしたに膝をつく。
そして、顔をあげた。
その顔は、岬だった。
『奪った…僕が…全部…ぜ…んぶ』
キラキラ光る笑顔、優しい心。
それが、今はどうだろう。
もう一度彼らを見渡せば、彼らの中には泣いている人がいて、こちらを睨む人もいる。
『全部…僕が…奪った』
その言葉を呟くと、現実味を帯びて涙が溢れる。
頬に手を当てて目を見開く。
心の奥底で泣き叫ぶ由姫菜。
それに答えるように
『あ…あ…あ…!!!!!!!!!!
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!』
岬も叫び、目の前が真っ黒になった。
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