壱「体調が回復して、皆に会ったときに僕が休んでいるときのことを聞いてね。
つい、幹人を殴ってしまった」
"貴方たちが由姫菜をこの部活から遠ざけなければ…由姫菜をこの学校から、世界から、消して傷物にするわよ?"
その言葉に彼等は負けた。
由姫菜ちゃんは中小企業の経営者の娘さん。たしかに吉澤さんほどのお父様の力では容易く潰せるだろう。
でも、もっともっと、何か別の方法はあったはずだ。
なぜ、彼等は吉澤さんと戦おうとしなかったのか。
それが、僕は一番許せなかった。
壱「その時寝込んでた僕なんかが言えるわけない、きっと彼等は悩んで、悩んだなりに出した答えだったから…僕は幹人を一発殴るしかできなかったんだ」
『…そう』
壱「本当は、僕も一緒に由姫菜ちゃんとのことを考えたかった。
由姫菜ちゃんは…本当にいいこだったから…
場所、変えようか。なんか、僕も話したくなっちゃった」
『…フフッ、喜んで』
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