全国から注目されている彼等と仲間であることは誇りだった。
でも、それは自分に力が無いことを彼らで補っているように見えた。
"自分"は何も持っていないが何か持っている"彼等"と共にいることで補えているような気がしたのだ。
所詮は自信のない自分のひがみ。
それがわかっていたから、何も言えなくて。
自分がとても…
醜くて。
『彼等を妬み、羨み。憧れ。
でもそれでも、貴方は
彼等と仲間でいたかったのでしょう??
でも、憧れていた彼等は
僕に崩された。』
そう、憧れで密かに心の中でライバルのように感じていた。
好敵手。仲間の中に争える相手がいるというのはとても幸せだった。
妬みなんてほんの密かなもの。だって、僕は皆が本当に大好きだった。
どんな自分でも受け入れてくれて、いつも笑顔で、楽しくて。
初めに彼等に落胆したのは由姫菜ちゃんの事件だった。
壱「僕ははじめて、彼等に落胆したのは強く憧れていた彼等が、たかだか一人の女の言葉にて、意図も容易く"大切なモノ"を手放したとき…
僕はタイミング悪く、由姫菜ちゃんに事件が起こったときインフルエンザで寝込んでいてね。
情けないでしょ??」
『クスクス、そうですね』
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