例えば明日、地球に隕石がぶつかって、地球が滅びるって。 そんなこと、どんなに有名な占い師が予言したって、信じないと思う。 …きっと、心のどこかで“大丈夫だ”って、思っていたから。 「じゃあ俺、教室戻るわっ!」 そう言って。 爽やかに笑って。 抱え込むようにしゃがみ込んだ態勢から、風を切るように立ち上がる。 空気の抵抗なんか感じさせないような軽やかな動作は、爽くんにしか出来ないこと。