『ちゃんと、先生だけを見てあげて…っ』 ――先生が、大好きなの。 誰よりも、何よりも。 自分の幸せを差し置いて、先生の幸せを願っちゃうぐらい、すっごく。 私はきっと、先生を愛している。 「美優…っ。」 先生が、私の名前を切なそうに、呼んだ。 私は下を向いたまま、顔をあげない。上げられない。 今先生を見たら、私は何をしだすかわからないから。