「目、覚めたか。」



自分の遭遇でさえ理解できてない私に、話しかけてきたのは1人の先生。


ぶっきらぼうに口元だけ動かした先生は、一瞬私を見たあと、すぐに視線を逸らす。



そんな姿を見て、…あぁ、こっちが本物の先生なんだと。


なんとなく、思った。




『…なんで私は、こんなとこに…?』



勝手に頭の中でこれが本物の先生だと決めつけた私は、飛びつくように先生に質問する。