先生の、お兄さん。 見たこともなければ、話を聞いたこともないけど。 想像で、なんとなくわかる。 多分先生は、先生のお兄さんと凄く良く似ているんだ。 「理恵が、兄貴を好きだって…っ、わかっていたのに、俺は理恵を好きになった。」 『……。』 届かないはずだった、先生の想い。 それなのに、結婚という未来が待っていたのは、それなりに理由があるから。 ―…重ねられている。 そう感じとった時、先生は何を思ったんだろう。