だって、嘘でしょ?


先生はまだ、大学を出て間もない、新人教師じゃん。

私たちの学校に来てから、あまり経っていないはずじゃん。



普通の公立高校である私たち。先生たちの移動も5、6年置きが普通で。

先生は講師なわけでもないし、特別なこともなかったはず。



だから移動は有り得ない。



――そうでしょ…?




「美優…。」



たった1人、私の呟きに気づいた人がいた。


彼はずっと前から、こうなることを予想していたのかもしれない。