「……上園。」



それは、あまりにも突然すぎるものだったような気がする。



『…い゙っ……。』




突然、パタンと音と共に、頭に軽い衝撃が走って。

一歩前に囁かれた私の名前は、低く脳に響いて。



思わずヒリヒリする頭を両手でさすり、その状態のまま、見えるわけのない頭を見ようとする。




『……っ』




思わず息を呑み、その状態を保ったまま、思考が止まってしまった。



上を、見上げた先。




「…ちょっと、職員室来い。」



低くて、かったるそうで、やる気がなさそうで。



そんな声の持ち主をした“先生”が、頭上で私を見下ろしていたから。