誰も、私のことなんか見てないと思ってた。


私が、梨花と合わないと感じながらも、一緒に行動していたこと。

私が、頑張って弱さを見せないようにしていたこと。



誰も、気づいてないと思っていたのに。

誰にも、気づかれないようにしていたのに。



私が強がっていたこと、爽くんは気づいていたの…?




『…爽くん…。』



瞼の上が、なんだか熱い。

柄にもなく、泣きそうになっている私はおかしいのかもしれない。