―…いつだって、最後に感じるのは冷たい感覚。
「ん?」
なにもわかってないような顔をして。
何事もなかったように、パソコンに向き直して。
いつもみたいに素っ気なく、視線だけをこちらに向ける先生は、何もわかっていない。
『……。』
あの感覚、知っている。
いつだかも感じた、指輪の冷たさ。
『…なんでもないです。』
無意識に、視線がそっちへと動いていた。
キーボードを打つ指先に輝くのは、やっぱり煌めくことを忘れない先生の指輪…。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…