「だけど、その方がお前らしいよ。」




ポン、って。

私の髪に、自然に、軽く、触れて。



『……。』



一瞬何が起きたかわからない私の柔らかい髪を、先生はクシャクシャにする。


先生の顔も、らしくなく顔をクシャクシャにしながら笑っていた。



『…なにするんですか。』



なにコレ、よくわからない。


まるで、髪一本一本から、熱が伝わっているみたい。

髪の先っぽまでもが、熱い。